胃の中を見る穴
食べた物は、体の中でどのように消化されていくのでしょう。そして、それを確かめるにはどうしたらよいでしょう。
食べた物と出てきたものを良く見てみても、体の中の様子まではなかなか分かりません。食べ物が入っているときの体の中を見ることが出来れば良いですね。そんな実験をした人がいます。
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1822年に、アメリカの医師ウィリアム・ボーモントは、銃の暴発で大けがをした若者の治療にあたりました。若者の命は助かりましたが、胃に大きな穴があいてしまいました。その穴は、脇腹につながっていて、体の外から胃の中を見ることができるほどでした。
ボーモントは、若者に協力してもらい、胃の中で食べ物がどうなっているのかを調べることにしました。ひもを付けた食べ物を穴から入れて、数時間ごとに取り出して変化を調べたり。胃液を取り出して、その働きや成分を調べたり。どのようなタイミングで胃液が出るのかを調べたり。
今では、胃カメラをはじめ、体の中を見るための機器が色々とあります。研究のために体に大きな穴をあける必要はありません。
でも、ウシでは同じような研究が行われています。ウシの体に、胃に通じる穴をあけて、中を見ることで研究をするのです。この穴は、カニューレやフィステルと呼ばれています。