胃の中を見る穴
食べた物は、体の中でどのように消化されていくのでしょう。そして、それを確かめるにはどうしたらよいでしょう。
食べた物と出てきたものを良く見てみても、体の中の様子まではなかなか分かりません。食べ物が入っているときの体の中を見ることが出来れば良いですね。そんな実験をした人がいます。
ktymtskz.my.coocan.jp
1822年に、アメリカの医師ウィリアム・ボーモントは、銃の暴発で大けがをした若者の治療にあたりました。若者の命は助かりましたが、胃に大きな穴があいてしまいました。その穴は、脇腹につながっていて、体の外から胃の中を見ることができるほどでした。
ボーモントは、若者に協力してもらい、胃の中で食べ物がどうなっているのかを調べることにしました。ひもを付けた食べ物を穴から入れて、数時間ごとに取り出して変化を調べたり。胃液を取り出して、その働きや成分を調べたり。どのようなタイミングで胃液が出るのかを調べたり。
今では、胃カメラをはじめ、体の中を見るための機器が色々とあります。研究のために体に大きな穴をあける必要はありません。
でも、ウシでは同じような研究が行われています。ウシの体に、胃に通じる穴をあけて、中を見ることで研究をするのです。この穴は、カニューレやフィステルと呼ばれています。
紙鍋は燃えない
宴会料理によくついてくるのが、一人用の鍋。紙で出来た鍋も良く見ます。紙で出来ているのですが、火にかけても燃えず、美味しく鍋料理を楽しむことが出来ます。
紙は燃えやすいはずなのに、どうして直火で燃えないのでしょう。
ものが燃えるためには、3つが必要です。
① 燃えるもの
② 酸素
③ 温度
この3つが揃ったときに、ものは燃えることが出来ます。
紙鍋を見てみると、紙ですから①は当然あります。そして、周りは空気ですから、②も十分あります。
では、③はどうでしょうか。火で炙るわけですから温度は十分にあります。でも、鍋の中にはだし汁があります。だし汁の温度は、高くても100℃くらいです。なぜなら、水は100℃で沸騰して、沸騰している間の温度は一定だからです。
紙鍋を下から直火で炙っても、上からだし汁で冷やし続けることができます。だし汁がある限りは、紙鍋の温度はあまり高くならないのです。
家で簡単に試す方法として、紙皿を使って鍋物をしている方も居ます。なるほど、アウトドアでもすぐに用意できて便利ですね。
www.bepal.net
紙以外でも出来るはずだ。ということで、試した方もいます。
キャベツは、一度試してみたいですね。
何なら鍋になって、何なら鍋にならないのか。安全に気を付けながら、自由研究として確かめてみるのも良いかも知れません。
dailyportalz.jp
カレーのスパイスは植物の何だ?
香辛料(スパイス)は、植物の色々な部分を使っています。
香辛料をたくさん使っているものと言えば、カレー。
カレーに使われる香辛料は、それぞれ植物の何なのでしょうた。
とはいえ、カレーを香辛料から作ったことがありません。
そこで、エスビー食品さんのレシピを見せてもらうことにしました。
www.sbotodoke.com
果実・種子
カルダモン
種子。
スパイスの女王と呼ばれる。
サヤの中に黒い種子を使う。サヤから出すと香りがなくなるので、サヤのまま保管する。
サフラン(めしべ)、バニラ(果実)に次いで、世界で三番目に高価な香辛料。
花・つぼみ
私たちは芽を食べている
芽というと分かりにくいかも知れません。
スプラウトと言うと、どうでしょうか。
種(種子)を水に浸して、芽が出てきたところ。
これから元気に大きくなるぞ!というところを、野菜として美味しくいただいているわけです。
身近なところでは、モヤシがそうです。
スーパーで一袋十数円で売られているモヤシは、緑豆の芽です。
高級なモヤシには、大豆で作られているものがあります。
カイワレダイコンも、身近です。
名前の通り、ダイコンの芽です。
最近は、スーパーで豆苗を良く見るようになりました。
豆苗は、エンドウの芽です。
ほかにも、ブロッコリー、マスタード、クレス、キャベツ、青じそ、ソバ、ヒマワリ、ゴマ、アルファルファなど、色々な植物の芽が、スプラウトとして食べられています。
発芽の時に、植物は種子には含まれていなかった色々な栄養を作り出します。
そのため、スプラウトは「天然のサプリメント」とも呼ばれます。
私たちは種を食べている(野菜編)
種。正しく言うと種子です。
種子は簡単に腐ったりしないように、硬く乾いた状態になります。
私たちがそのまま食べるには向きませんが、保存できるということはとても素晴らしいことです。
米や麦、豆、トウモロコシなどがそうです。
それらを育てて、食料を長い間保存できるようになったことは、人の歴史を大きく変えることになりました。
それはともあれ、野菜です。
野菜となると、なかなかありません。硬く乾いた状態になると、野菜ではなく穀物と呼ばれるからです。
その前のまだ若い柔らかい段階で食べるのが、枝豆やグリーンピースです。
種子を食べるということだけであれば、ナッツや香辛料(スパイス)もあります。
私たちは、色々な種子を食べているのです。
私たちは花を食べている
花を食べるといっても、エディブルフラワーの話ではありません。
ediblegarden.flowers
野菜として、花を食べている。そんな野菜もあるのです。
例えば、ブロッコリー。これは、花のつぼみを食べています。
ブロッコリーを食べずにほおっておくと、黄色い花を咲かせます。
やってしまった方もいるのではないかと思います。
ブロッコリーに似ているのが、カリフラワー。
これも、つぼみです。
ブロッコリーが突然変異してできたのが、カリフラワー。と言われています。
どちらも同じような野菜です。
ロマネスコも、同じ仲間ですね。
ミョウガやフキノトウも、つぼみです。
アーティチョークもそうだそうですが、食べたことがありません…。
花を食べる野菜は、それほど多くありません。
食用菊があったり、桜の花を塩漬けにして桜茶にしたり、ということもあります。
でも、それは野菜として食べているのとは別のように思います。